世の中の経営者、とりわけオーナー企業の経営トップは「愛社精神」にこだわる人が多い。
しかし誤解を恐れずに言うと、給与所得者として働く労働者に、経営者が考えているような「愛社精神」は存在しない。
にも関わらず、勘違いした会社経営者は的はずれな手段を使って、従業員から会社を愛してもらおうと努力する。
そしてその多くの場合、「愛社精神」を自分への愛と一体化して考え、理不尽極まりない願望を押し付ける。
従業員との“腹を割った”飲み会。
慰労旅行や社員運動会。
さすがに、令和の時代にこんなことで“愛社精神”が高まると勘違いしている経営者はいないと思いたいが、万が一似たようなことをしているのであれば今すぐやめたほうがいい。
従業員の立場から見れば、相当な迷惑だ。
ではなぜ、多くの会社経営者は「愛社精神」などという存在しないものを追いかけるのか。
それは、「それっぽいなにか」を都合よく誤認しているからだが、いったい何を誤認しているのか。
詳しくお話していきたい。